川崎市矢向の歯医者さん、伴場歯科医院です。
今回のテーマは「歯科医院の定期検診の効果」です。
歯周病の予防方法はいくつかありますが、その中でも歯科医院の定期検診が重要とされています。
実際、歯科医に「予防のために定期検診を受けましょう」と言われた経験のある方も多いでしょう。
そこで気になるのが、定期検診を受けてどのくらいの予防効果があるのかということです。
例えば、歯科医院の定期検診を受けていれば歯周病を確実に予防できるのでしょうか。
結論から言うと、定期検診を受けても100%歯周病を予防できるとは限りません。
最も、これはどんな病気の予防方法にも言えることで、
例えば「喫煙しない=100%肺がんにならない」とは言い切れないのと同じです。
最も、喫煙しないことで確実に肺がんになるリスクが減少するように、
定期検診を受けることで歯周病になるリスクが減少するのは確かです。
つまり、定期検診の効果は「100%予防できる」ではなく「予防効果が高まる」と捉えるべきでしょう。
いくら定期検診を受けても、充分な予防効果が得られないケースがあります。
例えば以下のようなケースでは、定期検診を受けても歯周病になってしまう可能性が高いでしょう。
定期検診ではブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスを行いますが、
これらはいずれも患者さんが私生活の中で実践しなければ意味がありません。
例えばブラッシング指導を受けても歯磨きを適当に行うようでは、せっかくのアドバイスの効果もなくなります。
文字どおり、定期検診は定期的に受けてこそ効果があります。
3ヶ月~6ヶ月に1回の頻度で定期検診を受け続けてこそ、歯周病の予防効果を維持することができるのです。
いくら定期検診でも1回受けてそれで終わりにしてしまうと、一時的な予防効果しか得られません。
定期検診は歯周病の予防効果を高めますが、予防方法のメインはあくまで毎日の歯磨きです。
このため、いくら定期検診を受けても歯磨きを疎かにすれば歯周病の予防はできません。
さらに喫煙や疲労の蓄積など、ライフスタイルによっても歯周病になるリスクが高まります。
定期検診を受ければ歯周病の予防効果が高まりますが、
定期検診のメリットはもう1つあり、それは歯周病を早期発見できることです。
「静かなる病気」と呼ばれる歯周病は、自覚症状が少ないためなかなか自分で気づくことができません。
いつの間にか歯周病になっていつの間にか進行する…そんなケースが多いのです。
しかし、定期検診を受けていればその都度歯科医が口の中の健康状態を確認しますから、
自分では気づきにくい歯周病もいち早く発見でき、早期治療ができるのです。
<早期治療することのメリットは?>
どんな病気でも進行するほど症状は深刻になり、同時に治療も難しくなります。
歯周病の場合、初期の段階で早期治療すれば歯石の除去とプラークコントロールだけで治せます。
しかし進行すると簡単には治せないため、治療において歯肉の切開が必要になることもあります。
「定期検診ではどんなことをするの?」と疑問に思う方もいるでしょうから、
歯科医院の定期検診を行うことをお伝えします。
歯周病がないかを歯科医が確認し、仮に発見された場合はすぐに治療にうつります。
歯周病の有無というより口の中の健康状態全てを確認するため、
虫歯、詰め物や被せ物の異常などの発見も可能です。
歯磨きには正しい歯の磨き方があり、その方法を指導します。
それも患者さんの歯並びに合った歯磨きの仕方を指導するため、
例え歯並びが悪い方でも効率良くプラークを除去できるようになります。
虫歯や歯周病になるリスクは、日常生活の過ごし方次第で高くも低くもなります。
そこで歯科医が患者さんの生活習慣をヒアリングし、改善すべきポイントを分かりやすくアドバイスします。
このアドバイスを実践することで身体の免疫力の向上、プラークコントロールにつながります。
いかがでしたか?
最後に、歯科医院の定期検診の効果についてまとめます。
1. 定期検診の予防効果 :100%予防できるとは断言できないが、予防効果が高まるのは事実
2. 定期検診の効果が得られないケース :歯科医の指導を守らない、定期的に受けないなどの場合
3. 定期検診のもう1つのメリット :歯周病や虫歯の早期発見と早期治療が可能
4. 定期検診を行うこと :口の中の健康状態の確認、ブラッシング指導、生活習慣改善のアドバイス
これら4つのことから、歯科医院の定期検診の効果について分かります。
歯周病を予防する上で歯科医院の定期検診は欠かせません。
「定期検診を受ける=100%予防できる」とは言い切れないものの、予防効果は確実に高まります。
また、歯周病になった場合に早期発見と早期治療できるのも定期検診を受けるメリットです。
例え歯周病でも初期の段階で発見して治療すれば、歯を失うほどの事態にはならないからです。