川崎市矢向の歯医者さん、伴場歯科医院です。
今回のテーマは「歯周病の治療方法」です。
歯周病の治療方法と言っても、どれくらい進行しているかでその内容は異なります。
初期段階であれば簡単な治療ですむものの、重度になると大掛かりな治療が必要になるのです。
ここではそんな歯周病の治療方法を説明していきます。
いかに初期段階で治療した方が楽だということが分かるので、放置している人は特に注目してください。
そもそも歯周病とは何か?それは、歯周病菌に感染することで引き起こされる歯肉の病気です。
歯肉が炎症することで腫れや変色といった症状が起き、徐々に顎の骨まで溶かしていきます。
顎の骨というのは歯を支える役割を持っているため、これが溶けることで歯は支えを失います。
そうなれば歯は不安定な状態になってグラつき、やがて抜け落ちてしまうのです。
「歯周病になると歯が抜ける」と聞いたことがある人も多いでしょうが、
それは顎の骨が溶けることで支えを失った歯が抜け落ちることを意味しています。
虫歯のような痛みがないことで軽視する人もいますが、歯周病は歯を失う要因になる怖い病気です。
さらに女性の場合は、妊娠中に歯周病になることで早産を招くリスクが7倍も高くなるのです。
初期段階の歯周病治療は、それほど大掛かりなものにはなりません。
歯周病治療の基本となるプラークや歯石の除去、さらには患者さん自身によるプラークコントロール、
これらを行うだけで治すことが可能です。また、治療期間も2ヶ月ほどですみます。
この時点で治療すれば歯を失う心配もないですが、問題は初期段階で気付くのが難しいことです。
歯肉の腫れや変色くらいの自覚症状しかないので、自身が歯周病であることになかなか気付かないのです。
ちなみに、歯科医院で定期検診を受けていればこの段階で歯周病に気付くことは充分可能です。
中期段階の歯周病治療になると、治療期間や治療内容が若干変わってきます。
やはり基本はプラークや歯石の除去とプラークコントロールですが、それだけで治らないケースもあります。
その場合、歯肉を切開する歯周外科手術を行います。
治療期間はおよそ3ヶ月~1年で、これは歯肉や顎の骨の状態によって変わります。
中期段階では顎の骨が溶けることで歯肉が退縮し、その影響で歯が長く見えるなどの自覚症状があります。
歯肉の腫れも悪化していますし、口の中をチェックするクセをつけておけばこの段階で歯周病に気付けます。
重度段階の歯周病治療になると、症状によっては歯を残せない可能性も出てきます。
治療方法としてはプラークや歯石の除去、プラークコントロール、歯周外科手術などを行います。
ただし、歯が残せないと歯科医が判断した場合は抜歯を行います。
抜歯後は入れ歯やインプラントなど、義歯を使って対処するしかありません。
治療期間も重度段階になると長くなり、早くても1年ほど掛かるでしょう。
この段階まで歯周病が進行してしまったら、歯を失う覚悟をしなければなりません。
自覚症状に乏しいことで歯周病になっていることに気付かない、これが歯周病の最も厄介なところです。
しかし、歯を失わないためには少しでも早く歯周病に気付かなければなりません。
最も、自覚症状がゼロというわけではないので、歯周病の可能性がある症状をいくつか挙げておきます。
まず口臭を感じること、歯周病になると口の中で細菌が繁殖するため、口臭がするようになるのです。
また、食事や歯磨きの際に出血するのも、歯周病によって歯肉が炎症を起こしている可能性があります。
目に見える症状としては歯肉の腫れや変色で、これらを自覚したら歯周病だと疑ってみるべきです。
いかがでしたか?
最後に、歯周病の治療方法についてまとめます。
これら5つのことから、歯周病の治療方法が分かります。
歯周病の治療方法から予想できるとおり、プラークや歯石を除去することが歯周病予防に繋がります。
最も、全てのプラークを除去するのは難しいですし、歯石に至っては歯磨きでは除去できません。
このため、予防するには歯科医院で定期検診を受けるのがおすすめです。
口の中をクリーニングすることでプラークも歯石も除去できますし、
何より歯科医が口の中をチェックすることでいち早く歯周病を見つけることができるのです。